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ホラー顔負けの、愛と情念の物語
2010.10.24 Sunday
良質の痴情小説集。
寂聴さんの本は初めて読みましたが、キメ細やかで確かな表現力にホッとさせられました。
たおやかなのに型崩れしていない素敵な文章だと思います。芯が通っています。
「性」というものが生々しく描かれているのに嫌らしさがありません。
収録作品はどれもよく作り込まれた劇であり、すべての小説好きの方にお勧めしたいです。
ホラー顔負けの、愛と情念の物語たち
今や老境に達しておられる瀬戸内寂聴さんが、まだ30代、【瀬戸内晴美】の時代に書いた短編集。
対談などで、しばしば「受賞後第1作で『子宮作家』なんて言われてね、その後何年も純文学誌では干されちゃったのよ」と話されるくだんの作品「花芯」のほか、「いろ」「ざくろ」「女子大生・曲愛玲」「聖衣」の5編からなる。
【瀬戸内寂聴】から入った世代にとっては、【晴美】(それも初期の)頃の作品を読むと、まずは驚かされる。今や“慈悲”の心境に達した寂聴さんも、かつては“渇愛”の中で、自身の奔放な恋愛遍歴と重なるような“色気”と“生命力”が迸る、触れたら火傷するような「愛」と「業」を抱いてひた走る女性を描いていたのだ。
が、当時の場合、「色気と生命力と愛と業」を書く女性=『子宮作家』呼ばわりされるのだから、何と子どもじみた文壇だったことか。しかし、こういう開拓者たちがいるからこそ、現在、その影響を受けた人たちが一線で活躍しているのだ。山田詠美など、フォロワーは後を絶たない。そして、寂聴さん自身は、文化勲章はじめ、長年積み重ねてきた素晴らしい功績がようやく認められる時代となった。
それにしても、表題作『花芯』のラストの一文は素晴らしい。
当時の文壇の人たちが、赤面しちゃって『子宮作家!』と言うしかなかったことも、何となく…分かるような気がする。男性が読んだら、気持ち悪さすら感じるのではないだろうか?女の私は、怖かった。リアルに想像してしまった。ホラー顔負けの〆の文である。ぜひ、手に取って読んでいただきたい。
洗練された筆致はないが、そこには、女の愛と情念が詰まっている。
なお、この作品の10年後に発表した『死せる湖』では、一転して絶賛される。“渇愛”の系譜に連なる完成形がここに。
女の業、女の性
女の性、女の業を描き続けていた瀬戸内晴美さんの、特に強烈な初期短編、表題作「花芯」ほか、「いろ」「ざくろ」「女子大生・曲愛玲」「聖衣」を収めています。女たちの、繊細すぎる感性や壮絶な意志、それらを、どっぷりと読者が浸されるかのような筆致で描いています。
花芯 瀬戸内 寂聴
ゲラン
寂聴さんの本は初めて読みましたが、キメ細やかで確かな表現力にホッとさせられました。
たおやかなのに型崩れしていない素敵な文章だと思います。芯が通っています。
「性」というものが生々しく描かれているのに嫌らしさがありません。
収録作品はどれもよく作り込まれた劇であり、すべての小説好きの方にお勧めしたいです。
ホラー顔負けの、愛と情念の物語たち
今や老境に達しておられる瀬戸内寂聴さんが、まだ30代、【瀬戸内晴美】の時代に書いた短編集。
対談などで、しばしば「受賞後第1作で『子宮作家』なんて言われてね、その後何年も純文学誌では干されちゃったのよ」と話されるくだんの作品「花芯」のほか、「いろ」「ざくろ」「女子大生・曲愛玲」「聖衣」の5編からなる。
【瀬戸内寂聴】から入った世代にとっては、【晴美】(それも初期の)頃の作品を読むと、まずは驚かされる。今や“慈悲”の心境に達した寂聴さんも、かつては“渇愛”の中で、自身の奔放な恋愛遍歴と重なるような“色気”と“生命力”が迸る、触れたら火傷するような「愛」と「業」を抱いてひた走る女性を描いていたのだ。
が、当時の場合、「色気と生命力と愛と業」を書く女性=『子宮作家』呼ばわりされるのだから、何と子どもじみた文壇だったことか。しかし、こういう開拓者たちがいるからこそ、現在、その影響を受けた人たちが一線で活躍しているのだ。山田詠美など、フォロワーは後を絶たない。そして、寂聴さん自身は、文化勲章はじめ、長年積み重ねてきた素晴らしい功績がようやく認められる時代となった。
それにしても、表題作『花芯』のラストの一文は素晴らしい。
当時の文壇の人たちが、赤面しちゃって『子宮作家!』と言うしかなかったことも、何となく…分かるような気がする。男性が読んだら、気持ち悪さすら感じるのではないだろうか?女の私は、怖かった。リアルに想像してしまった。ホラー顔負けの〆の文である。ぜひ、手に取って読んでいただきたい。
洗練された筆致はないが、そこには、女の愛と情念が詰まっている。
なお、この作品の10年後に発表した『死せる湖』では、一転して絶賛される。“渇愛”の系譜に連なる完成形がここに。
女の業、女の性
女の性、女の業を描き続けていた瀬戸内晴美さんの、特に強烈な初期短編、表題作「花芯」ほか、「いろ」「ざくろ」「女子大生・曲愛玲」「聖衣」を収めています。女たちの、繊細すぎる感性や壮絶な意志、それらを、どっぷりと読者が浸されるかのような筆致で描いています。
花芯 瀬戸内 寂聴
ゲラン
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